特定非営利活動法人 乙訓の自然を守る会
設立趣旨書
1、趣旨
任意団体「乙訓の自然を守る会」は1983年に結成し、京都府の旧乙訓郡および周辺地域で活動して
きました。西山の山地と丘陵地、平野部、桂川と地形の変化があり、1,500種近い豊かな植物相は多様な
生物相を支えています。 こうした自然環境と生物多様性について広範な人々とともに、親しみ、観察し、科学的な調査に基づいて保護活動と保全活動をおこなってきました。
現在、会員数約400名です。しかし任意団体では活動上 不便なことや、改善すべきことがあります。
現代は環境問題や生物多様性を社会全体で取り組まねばならない時代です。
当会がそれらの社会的活動をすすめるには社会的信用のある法人にすることが必要です。
そこで、これまでの任意団体乙訓の自然を守る会の活動を継承・発展させる目的で、特定非営利活動
法人の設立をめざすこととしました。
会の創立
1983:任意団体「乙訓の自然を守る会」発足(代表は渋谷寿夫、宮崎俊一)。
組織、会費
1984~決議機関は年次総会、中間決議機関は世話人会議。会費200円。
1984~会費は年200円。1994~年会費500円。2005~現在 年会費1000円。
2007~中間決議機関は運営委員会。
2013:創立30周年記念展示会「30年でわかってきた乙訓の生き物たち」入場1600名
会員 創立1983年12名。1998年229名、2005年383名、2021年419名
観察会、展示会
1984~会員観察会(年間約4回)。1995~一般参加観察会(年間約6回
2016:写真と標本で知る乙訓の自然展示会。
2019:コケ展開催。
2020~クワガタ学習会
会報「乙訓の自然」
1988~文集を不定期発行。2000~年2回、2002~年4回(600部発行)
保護・保全活動など
1983:光明寺裏のウラジロミドリシジミを守る活動開始(2001年「蝶の森」着手)。
1988:第2外環道路計画で環境調査をおこない意見書を提出
1991:ポンポン山ゴルフ場反対する会を呼びかける(92年にゴルフ場不許可)
2012~ポンポン山の自然を守る懇話会の協力団体。
1994:長岡京市西山総合公園計画のレジャープールに対案を出し、幼児プールとなる。
1998:坂川砂防ダムに反対。2000年地元と合意「建設容認、環境で要望する」。
1999:小塩山のカタクリ保護で、西山自然保護ネットワーク結成。以後協力団体。
2002:絶滅に瀕する植物を域外保全するために観音寺池生態研究園つくる。
2003:ヒメボタルの桂川群生地発見。国交省に第2外環の照明改善を要求し成果。
2005:桂川ヒメボタル群生地の貸農園開発。地主の説得と業者と交渉。
2006:西山森林整備推進協議会に参加し、環境調査で協力。
2006:長岡京市の依頼で旧小泉川調査しオオタニシ発見。その後ビオトープ作った。
2007:国交省と第2外環道で、大山崎中学横のヒメボタル生息地の移動を決定
2011:小泉川付け替えで国交省とカワニナ1万個救出。ウマノスズクサ移植。
2016:宮前橋耐震工事から生物の環境を守る。
2018:大山崎町にホタルの保護で街灯改善を要求し、実現。
保全団体と協働
1998:府の久保川改修で住民団体と協働で交渉。カリガネソウを守る。
2002:全国ヒメボタルサミットin天王山を開催
2003:オグラコウホネを勝竜寺川で発見。近隣企業と共同で保全活動始める。
2008:府希少野生生物保全条例の指定。周辺企業と保全協定
2007:4団体で桂川生物保全ネットワーク結成して淀川整備計画に意見書。
2007:源氏物語千年紀にフジバカマ提供など協力。
2010~4団体で小学校と共同で天王山にカブトムシの森を作る。以後毎年続ける
2011:3団体でシカ半減で知事に要望書。以降毎年当局と懇談。
2012:2団体で桂川防災訓練(京都市と南部市町)からカヤネズミ生息地を守る。
2013:2団体で桂川整備工事でカヤネズミのオギ原2.5haを移植して保全。
2015~3団体が逢坂峠のシカイノシシ捕獲の囲い罠を管理
2018:4団体が桂川に自然観察園を要望(2019当局が大枠を決定)。
出版
1999:植物目録「京都西山周辺の植物目録」を発行
2002:写真集「京都西山の自然」を京都西ライオンズクラブの支援で発行
2018:リーフレット「乙訓の野生生物、8つのホットスポット」を発行
2021年4月1日 法人化設立準備委員を設置
2021年11月28日 法人設立に向けて、任意団体会員に案内を発送
2021年12月12日 設立総会開催
特定非営利活動法人 乙訓の自然を守る会 設立代表者 宮崎俊一
【活動報告】臨時総会、坂川ダム周辺散策
2023年2月18日 13:30〜14:05 臨時総会をグリーンハウス会議室でおこないました。
総会成立状況 正会員38名中 出席11名、委任13名
臨時総会後、9名で、坂川ダム周辺を散策しました。
【活動報告】「NPO法人乙訓の自然を守る会」発足記念懇親会
― いろんな人がいるから、乙訓の自然を守る会は楽しい ― を実施しました
当会は、昨年12月12日に法人設立総会をおこない、今年4月8日に京都府知事の認証があり、6月24日付けで法務局に法人登記しました。 乙訓の自然を守る会は1983年に創立し、多くのみなさんと「自然に親しみ、知り、学んで守る」を合言葉に活動してきましたが、今後も法人として活動を継続していきます。
コロナ禍ということもあり、参加者は少なかったですが、今後の前進をめざし、かつメンバー間のコミュニケーションを図る機会となりました。
地球環境や生物多様性をどう守っていくかが問題となってきましたが、こうした社会的問題についても私たちは地域で地道に取り組んでいきます。
■日時:2022年8月6日(土)13:30~16:30
■会場:バンビオ1番館6階創作室1
■参加者:当会正会員と一般会員 12名
■プログラム
(1)記念講話「保全活動に困難は当たり前、39年で一歩前進した3つの事例」(理事長 宮崎 俊一)
(2)スライドで話題提供
①「秋の七草フジバカマ、キキョウ、ナデシコ、オミナエシの野生復活は難しい」
(植物グループ 藤井肇)
②「乙訓地域のクワガタ採集方法。夏休みでは遅い。6月から始まる」
(昆虫グループ 杉村康信)
③「センサーカメラで見る夜の小塩山-クマ、イノシシからノネズミ、フクロウまで」
(運営委員、西山自然保護ネットワーク・イノシシ対策チーム 中川光博)
(3)懇親会